「人を動かす」から得た人間関係の4原則

 昨日は、この「人を動かす」を読んで、ワンちゃんがいかにすぐれたコミュニケーション術を持っているかについて書きました。


 今日は、本書の内容について紹介したいと思います。この本は著者デール・カーネギー氏が人間関係の教育を、数多くの企業へ実施してきた実績から生まれたものです。指導現場でのテキストが発展して、1冊の本になったそうです。
 全体の目次構成はこうなっています。

PART1 人を動かす3原則
PART2 人に好かれる6原則
PART3 人を説得する12原則
PART4 人を変える9原則
付録  幸福な家庭をつくる7原則


 合計で、37原則が網羅されています。豊富なエピソードを交えて、人間関係の原則を説明してくれているので、気づきがとても多く、コミュニケーション術として価値ある教科書と呼べます。
 だだし、おなじような項目が繰り返し出てくることもあるので、マインドマップを使って整理してみました。その結果、「人間関係の4原則」にまとまりました。

人を動かす 新装版人を動かす 新装版
(1999/10/31)
デール カーネギーDale Carnegie

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人間関係の4原則とは


 37の原則を整理してみると、最も重要な原則とは以下の4つになると思います。重要な順に並べています。ひとつずつ簡単に紹介していきたいと思います。

①重要感を持たせる
②人の立場に身を置く
③心から褒める
④議論を避ける

①重要感を持たせる


 ひとには自己の重要感の欲求というものがあります。自分が誰かから重要と思われること。これがその人を突き動かす原動力になります。
 その重要感を持たせる基本テクニックとしては次のような方法があります。

・誠実な関心を寄せる
・名前を覚える
・期待をかける


 「重要感を持たせなさい」と言われてもどうすべきか迷ってしまいますが、「相手に関心を寄せる」とか「名前を覚える」とか「期待をかける」というこんな基本的な行動でいいんです。私もこの3つは仕事を部下に与えるときに必要な要素だと思っていました。しかし、その先に「相手に重要感を持たせる」というねらいがあるところまで考えていませんでした。モチベーションを上げる具体的なスキルでもありますね。

②人の立場に身を置く


 次に重要な原則がこれ。何事も自分のことを第1に考えると、コミュニケーションとしてはうまくいきません。まずは「相手の立場」からものごとを考えること。これが重要だと。

・聞き手に回る
・イエスと答えられる問題を選ぶ
・遠回しに注意を与える


 会話をする上では、しっかりと「聞き手」にまわること。そして「しゃべらせること」。相手に語らせることで、相手が自発的に行動を取るようになります。相手から答えが見つかることもあります。これはコーチングスキルの基本です。しゃべらせることで「オートクライン効果」によって自らどんどんと答えが引き出されていくんです。

  • コーチング・セミナーレポート3

  •  もうひとつ「遠回しに注意する」とあります。相手の立場をつぶすことなく、注意を与える方法を取りなさいということです。とてもわかりやすい具体例がありました。ちょっとした言葉の使い方で大きな印象が変わる例です。

    「お父さんは、あなたの成績があがって鼻が高いよ。しかし代数を勉強していたらもっと成績があがっていたと思うよ。」

     この言い方では、相手は「褒め言葉かと思ったら説教だった」と受け取ります。

    「お父さんは、あなたの成績があがって鼻が高いよ。そして来期も同じように勉強を続ければ、代数だって同じように成績があがると思うよ。」

     こちらの言い方だったらどうでしょうか。「しかし」から「そして」に変更しただけでガラッと印象が変わりました。これなら批判には聞こえず、相手は期待に応えようと努力するはずです。

    ③心から褒める


     ベンジャミン・フランクリンの言葉に「人の悪口は決して言わず、長所を褒めること」とあります。昨日の記事でも紹介しましたが、「痛みの教育」は過去の常識。人を成長させるためには「褒める教育」が必要です。ワンちゃんのしつけに共通する考え方なんです。

     もうひとつ「笑顔を忘れない」ことも重要だとあります。「あいさつ+笑顔」がどれだけの効果があるか考えたことあるでしょうか。笑顔には魔法のような力が含まれています。笑顔は声に乗って、伝わるそうです。電話のオペレーターも笑顔を忘れないそうです。
     
     笑顔が出せないときにも無理に笑うべし。とありました。無理矢理、笑顔をつくってみると、自然と楽しくなってくるそうです。以前アンガーマネジメントについて紹介しましたが、その先を行くコンセプトだと思いました。名付けてスマイルマネジメントと呼んでみましょう。

  • Try147:アンガーログを実践し、3コラムテクニックで自己分析をする

  • ④議論を避ける


    ・おだやかに話す
     早まった行動を避け、双方がじっくり考え直す時間をおく。これもアンガーマネジメントのディレイテクニックと呼ばれる手法です。
     力技では解決できません。イソップ物語の太陽と北風の腕比べが例としてあがっていました。コートを脱がせるためには北風の力技では無理。太陽のおだやかなあたたかさが必要なんです。

    ・議論を避ける
     人にものを教えることはできない。自ら気づく手助けができるだけ。議論に勝つ方法は存在しないそうです。仮に勝ったようにみえても、相手の好意を得ることはできません。
     議論に勝つためには議論を避けること。これは大きなパラダイムシフトだと思います。著者も議論好きだったそうです。あのリンカーンも議論好きだったそうです。しかし両者ともにある時期から議論を避けることが議論に勝つことだと理解して、人を動かすエキスパートになったそうです。

     以上の人間関係の4原則を理解して、器の広い人間に近づきたいですね。他にもたくさんのキラーフレーズがありました。興味ある方はマインドマップ参照ください。


    多ぁ忙Map No.0063


    Try154:相手の立場を考えて、コミュニケーションをとろう。
    人間関係の4原則を理解し、身につける。
    Scheme56:コミュニケーションの達人から褒める教育を学ぼう
    人も犬も痛みの教育では成長しない。褒めることからはじめよう。

    復習 Try30:アサーティブな姿勢を身につけよう.そして自分を理解し,未来を変えていこう.
    復習 Try117:好景気ニュースを見つけよう!
    復習 Scheme14:伝わったことが、伝えたこと
    コミュニケーションのレベルをひとつあげる努力をしよう!

    復習 Try55:ノンバーバル・コミュニケーションを身につけよう
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