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質問の良さを実感する

 昨日紹介した「質問力」で、質問力向上の施策として、こんなトライを宣言しました。

Try112:質問の善し悪しをチェックしよう。

 今日は、社内で講演会があって、そこでのあるひとの質問がとてもストライクゾーンだったので報告します。
 ストライクゾーンとは、こんな質問です。

自分と相手が聞きたい質問


<質問の善し悪しをチェックする>
 斉藤先生の「質問力」から、良い質問とは何か?を勉強させてもらいました。例えば「本質的でかつ具体的な質問」であることなど。
 この本のおかげで「質問」について振り返ることができました。普段「質問」の質について考えたことってあんまりありませんでした。
 例えば・・・。

ケース1:論文発表の場
 発表者の講演が終わり、質疑応答の際の質問になると、自分が質問したときにはあまり感じないんですが、他人が質問した内容についてこんな風に感じたことがありませんか?

 「おいおい、そんなこと論文発表の場で聞くなよ」
 と背筋が寒くなった経験

 「そうそう、それ私も聞きたかったんです」
 と共感を感じた経験

 前者は自分勝手な質問だったり、発表の内容に沿っていなかったりという場合、後者は自分も質問しようと思ってた場合などに共感を感じますね。

ケース2:上司との2ウェイコミュニケーションにて
 推進中の業務とは別に、2ウェイコミュニケーションを行うことがたびたびあると思います。コーチングスキルを身につけている上司からの質問にはあたまがグルグル回転させられる質問がよく飛んできます。

 「ん? そんな切り口で質問してくるとは。」
 と自分の考えになかった経験

 こんな場合は、答えを用意していなくとも、自分でしゃべっているうちに、自分では用意していなかった答えにたどり着くことがあります。これがコーチングでは、「相手から答えを引き出す」という技になります。オープンクエスチョンを巧みに扱うことでこういう答えを導くことができます。

 振り返ってみると、誰かの質問が良い質問だったのか?という「答え」でなく「問い」に注目し、それを評価することが「質問力」をつける訓練になるということがわかりました。
 実際に思い返してみてそういえばこんな経験をしていたな。という記憶が戻ってきました。

<質問のストライクゾーン>
 「質問力」の中で斉藤先生は「座標軸思考法」という考え方の整理方法を紹介しています。そのひとつが最初に紹介した画像です。2軸の座標に「自分が聞きたいか?」という軸と「相手が聞きたいか?」という軸で整理します。そうすると4つの領域に分かれます。

1.ストライクゾーン
 自分も相手も聞きたいゾーン。お互いの気持ちが一致するのでストライクゾーン。
2.大人の質問ゾーン
 自分は聞きたくないが、相手の気持ちに合わせて聞く質問。
3.子供の質問ゾーン
 自分が聞きたくて、相手が聞きたくない質問。
4.どうでもよい質問ゾーン
 自分も相手も聞きたくない質問。

 こんな分類となります。さて、最初の話題に戻りますが、今日の講演会である人が聞いてくれたストライクゾーンの質問がその後の講演会の流れを大きく変えてくれました。

 講演者は冒頭に、「これについては後ほど紹介します。」といって、表紙に奇妙なイラストがのってることについてこう説明しました。しかし、今回は時間通り進まなかったせいか時間をちょっとオーバーして終了。そのイラストについては話がありませんでした。
 時間がない中、唯一質問を許されたある人の質問は「ここの代替え案とはどんなことですか?」と具体的でかつ、今回の説明では省略された部分にスポットをあててくれました。

 すると、講演者からは「おお。いい質問ですね。」という一言。私には「待ってました。それを聞いて欲しかったんです。」と言わんばかりの表情に受け取れました。
 さて、それから15分。代替え案とは何か?という質問の回答とはちょっと関係ない話が続き、冒頭で紹介のあった「奇妙なイラスト」の説明をしてくれました。そして約束通り「代替え案」についての回答もしっかりと説明。非常に楽しいお話を15分聞かせていただきました。

 今回の講演内容について、私にはこんな感じに受け取れました。

 講演者としては時間どおりに進まなかったため、話したかった部分を削らざるを得なかった。しかし、ある人のストライクゾーンの質問が話したかった部分に入り、結果的には講演者も伝えたいことを十分に話すことができ、かつ受講者側も聞きたい内容を聞くことができたんじゃないかと思います。このストライクゾーンの質問がなければ、お互いに消化不良で終わっていたような気がします。

 私もストライクゾーンの質問ができるようになりたいと思います。


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