23
2016
昨日からものすごい話題になっているムーブメントがあります。こんにちは、Aha2ファシリテーターの多ぁ望です。
それは・・・。
です。
昨日、7/22より国内でダウンロードが開始されて、もはやニュースでもひっきりなしに取りあげられているのはご存じのことと思います。
このスマホゲームはGPSの位置取得機能を利用したもので、アメリカでは7/6より先行でリリースされて、一大ムーブメントが起こりました。
その結果、国内でのサービス開始が待ち望まれて2週間。
昨日からたった1日で、ものすごいことになっております。
そんな話題にちょっと乗っかって、このムーブメントについて書き残しておこうと思います。
というわけで、私もやってみました!
本日、2日目ですがレビューが13000件を突破しています。昨日、ニュースで国内リリースを知ってAppStoreを見たときは1600件のレビューで驚いていたのですが、想像を超えるムーブメントが起きているようです。
今日のスキーマです。
Scheme604:人気が集まれば批判も集まる。両者を促す戦略が一大ムーブメントを実現する。
ハリウッド映画がアメリカで先行でロードショーされて、しばらくしてから日本でロードショーされるっというのはよくあることです。それは制作元がハリウッドだから。
では任天堂がどうしてアメリカで先行リリースしたのでしょうか?
「ゲームが面白い」ということだけでは、あまりニュースとしては取りあげられません。ニュースで取りあげられている理由は「危険性」を含んでいるからです。
歩きスマホの危険性はiPhoneのムーブメントと共に注目されていきています。
今回のゲームはさらにGPSの位置取得機能を利用しているため、位置をスマホで見ながら移動することを促すから「歩きスマホ」を助長する傾向になるわけです。
もしこれが国内でリリースされたとしたら、今回のようなムーブメントになったでしょうか?
「PokemonGOは危険だ、もっと規制すべきだ!」
というような批判が殺到し、ゲームそのもののイメージダウンが先行してしまったことでしょう。
それを回避したのがアメリカでの先行リリースだったんじゃないでしょうか。
危険性に関してはアメリカでも同様ですが、個人の責任がつよい文化なので批判そのものが大きくならない傾向があります。
その結果、面白さが注目されやすい国でのムーブメントを先行で巻き起こし、それとともに国内にもってくるという作戦なのです。
「待ちきれない!早くやってみたい!!」
流行に弱い日本人は、当然こんな心境に陥るわけです。もはやムーブメント不可避です。
任天堂はDSやWiiなどのファミリー向けのゲームを販売し、ソニーなどとは勝負せずに独自路線で戦ってきました。
しかし、ここ最近ではハードものはめっきりと販売が減少してきています。なぜならスマホゲームが台頭してきているからです。
そこでついに任天堂もスマホゲームに乗り出してきました。
その第一弾はTVCMでもおなじみの「Miitomo」です。これはWiiシステムから採用したMiiという自分のキャラクタをアバターとして活用するSNSです。このアプリも一気に人気が上昇しました。
そして第2弾がこのPokemonGOなのです。様々な技術を組み合わせて、世界を一瞬で巻き込むムーブメントを起こすことに成功しています。
そのヒミツを5つあげてみました。
1.人気キャラクターの再利用
「ポケモン」は知らないひとはいないというくらいのキャラクターです。その種類の多さでアキさせない戦略はアニメ、ゲームにとどまらず様々なキャラクター商品などに発展していきました。
これらの認知度が十分に高いモノを再びゲームに応用するのは効果的といわざるを得ません。
数が多いということは知っていましたが、調べてみると700を超えるそうですね。びっくり。
全国ポケモン図鑑順のポケモン一覧
ちなみにPokemonGOで用意されているポケモンの種類は初回は84種となっています。これに「進化」を加えるともっと増えるようです。
当然ながら、この後どんどん増えていくのではないでしょうか。
2.AR機能のゲームへの応用と連携イベント
GPSの位置取得機能を利用したゲームは今までもありましたが、いろんな要素を組み合わせて「面白さ」を追求したところに今回のムーブメントのヒミツがありそうです。
「ポケストップ」と呼ばれる場所にいけば、モンスターを倒すためのモンスターボールなどのアイテムを取得することができます。
私の自宅はかなりの田舎ですが、近所にポケスポットがひとつありました。行ってみました。
「モンスターボールを3つゲットだぜ!」
他にもマクドナルドのWiFiスポットとのコラボレーションなど、「そこに行かないと手に入らないモノ」などを設定することで、ゲームの面白さを引き出しています。
くれぐれも許可無いところへの立入はしないようご注意ください。
3.育成型RPGの要素
ゲームにはまるための要素として「育成型」の面白さがあります。最初は弱い敵しか倒せないけど、自分のレベルがあがっていくことで強い敵も倒せるようになる。これがRPGの面白さです。
そこに連携して「課金アイテム」を設定することでビジネスへの収益に貢献してくれるようになります。
くれぐれもご自分の経済力の範囲内で楽しんで下さい。
4.コレクター型の要素
もうひとつはまるための要素が「コレクター型」です。かつては切手収集を趣味にしているひとが小学校のクラスには数名いたと思いますが、今はデジタルな時代。集めるものもデジタルになっているのです。
初回のゲーム設定では84種のモンスターが設定されていますが、これをコンプリートしたくなるのがコレクター魂。
それをくすぐりつつ、コンプリートすると、さらに収集アイテムが拡張されるのがまた楽しみになってしまうものです。
くれぐれもご自分の時間の管理できる範囲で楽しんで下さい。
5.写真機能のゲーミフィケーション
最後に5つ目の要素は「写真機能」をゲームにしてしまう要素です。ゲームの画面に撮影ボタンが用意されています。楽しみやすさを促すためシャッター音も消しているようです。
以下のサンプルのような面白写真が撮れるのもSNS時代に、画像をシェアして楽しむことをねらったものだと思います。
「手乗りモンスターを発見。新幹線の車内で捕まえてみました!」
この写真は新幹線の車内。やっぱりシャッター音とか気になりますよね。
「なんと皿の上に登場!フォークで捕まえてみました。」
くれぐれも他人の迷惑になるような写真は控えましょう。
というわけでムーブメントを仕掛ける5つの要素と、批判を回避する戦略が当たった結果としてこれだけ話題になっているのでした。
人気と批判って比例するのかもしれませんね。
Scheme604:人気が集まれば批判も集まる。両者を促す戦略が一大ムーブメントを実現する。
それは・・・。
Pokemon GO
です。
昨日、7/22より国内でダウンロードが開始されて、もはやニュースでもひっきりなしに取りあげられているのはご存じのことと思います。
このスマホゲームはGPSの位置取得機能を利用したもので、アメリカでは7/6より先行でリリースされて、一大ムーブメントが起こりました。
その結果、国内でのサービス開始が待ち望まれて2週間。
昨日からたった1日で、ものすごいことになっております。
そんな話題にちょっと乗っかって、このムーブメントについて書き残しておこうと思います。
というわけで、私もやってみました!
本日、2日目ですがレビューが13000件を突破しています。昨日、ニュースで国内リリースを知ってAppStoreを見たときは1600件のレビューで驚いていたのですが、想像を超えるムーブメントが起きているようです。
今日のスキーマです。
想定される批判への対処法
ハリウッド映画がアメリカで先行でロードショーされて、しばらくしてから日本でロードショーされるっというのはよくあることです。それは制作元がハリウッドだから。
では任天堂がどうしてアメリカで先行リリースしたのでしょうか?
「ゲームが面白い」ということだけでは、あまりニュースとしては取りあげられません。ニュースで取りあげられている理由は「危険性」を含んでいるからです。
歩きスマホの危険性はiPhoneのムーブメントと共に注目されていきています。
今回のゲームはさらにGPSの位置取得機能を利用しているため、位置をスマホで見ながら移動することを促すから「歩きスマホ」を助長する傾向になるわけです。
もしこれが国内でリリースされたとしたら、今回のようなムーブメントになったでしょうか?
「PokemonGOは危険だ、もっと規制すべきだ!」
というような批判が殺到し、ゲームそのもののイメージダウンが先行してしまったことでしょう。
それを回避したのがアメリカでの先行リリースだったんじゃないでしょうか。
危険性に関してはアメリカでも同様ですが、個人の責任がつよい文化なので批判そのものが大きくならない傾向があります。
その結果、面白さが注目されやすい国でのムーブメントを先行で巻き起こし、それとともに国内にもってくるという作戦なのです。
「待ちきれない!早くやってみたい!!」
流行に弱い日本人は、当然こんな心境に陥るわけです。もはやムーブメント不可避です。
ムーブメントのヒミツ
任天堂はDSやWiiなどのファミリー向けのゲームを販売し、ソニーなどとは勝負せずに独自路線で戦ってきました。
しかし、ここ最近ではハードものはめっきりと販売が減少してきています。なぜならスマホゲームが台頭してきているからです。
そこでついに任天堂もスマホゲームに乗り出してきました。
その第一弾はTVCMでもおなじみの「Miitomo」です。これはWiiシステムから採用したMiiという自分のキャラクタをアバターとして活用するSNSです。このアプリも一気に人気が上昇しました。
そして第2弾がこのPokemonGOなのです。様々な技術を組み合わせて、世界を一瞬で巻き込むムーブメントを起こすことに成功しています。
そのヒミツを5つあげてみました。
1.人気キャラクターの再利用
「ポケモン」は知らないひとはいないというくらいのキャラクターです。その種類の多さでアキさせない戦略はアニメ、ゲームにとどまらず様々なキャラクター商品などに発展していきました。
これらの認知度が十分に高いモノを再びゲームに応用するのは効果的といわざるを得ません。
数が多いということは知っていましたが、調べてみると700を超えるそうですね。びっくり。
ちなみにPokemonGOで用意されているポケモンの種類は初回は84種となっています。これに「進化」を加えるともっと増えるようです。
当然ながら、この後どんどん増えていくのではないでしょうか。
2.AR機能のゲームへの応用と連携イベント
GPSの位置取得機能を利用したゲームは今までもありましたが、いろんな要素を組み合わせて「面白さ」を追求したところに今回のムーブメントのヒミツがありそうです。
「ポケストップ」と呼ばれる場所にいけば、モンスターを倒すためのモンスターボールなどのアイテムを取得することができます。
私の自宅はかなりの田舎ですが、近所にポケスポットがひとつありました。行ってみました。
「モンスターボールを3つゲットだぜ!」
他にもマクドナルドのWiFiスポットとのコラボレーションなど、「そこに行かないと手に入らないモノ」などを設定することで、ゲームの面白さを引き出しています。
くれぐれも許可無いところへの立入はしないようご注意ください。
3.育成型RPGの要素
ゲームにはまるための要素として「育成型」の面白さがあります。最初は弱い敵しか倒せないけど、自分のレベルがあがっていくことで強い敵も倒せるようになる。これがRPGの面白さです。
そこに連携して「課金アイテム」を設定することでビジネスへの収益に貢献してくれるようになります。
くれぐれもご自分の経済力の範囲内で楽しんで下さい。
4.コレクター型の要素
もうひとつはまるための要素が「コレクター型」です。かつては切手収集を趣味にしているひとが小学校のクラスには数名いたと思いますが、今はデジタルな時代。集めるものもデジタルになっているのです。
初回のゲーム設定では84種のモンスターが設定されていますが、これをコンプリートしたくなるのがコレクター魂。
それをくすぐりつつ、コンプリートすると、さらに収集アイテムが拡張されるのがまた楽しみになってしまうものです。
くれぐれもご自分の時間の管理できる範囲で楽しんで下さい。
5.写真機能のゲーミフィケーション
最後に5つ目の要素は「写真機能」をゲームにしてしまう要素です。ゲームの画面に撮影ボタンが用意されています。楽しみやすさを促すためシャッター音も消しているようです。
以下のサンプルのような面白写真が撮れるのもSNS時代に、画像をシェアして楽しむことをねらったものだと思います。
「手乗りモンスターを発見。新幹線の車内で捕まえてみました!」
この写真は新幹線の車内。やっぱりシャッター音とか気になりますよね。
「なんと皿の上に登場!フォークで捕まえてみました。」
くれぐれも他人の迷惑になるような写真は控えましょう。
というわけでムーブメントを仕掛ける5つの要素と、批判を回避する戦略が当たった結果としてこれだけ話題になっているのでした。
人気と批判って比例するのかもしれませんね。
- 関連記事
-
- アイデアはシナリオによって伝わるもの (2017/08/15)
- ムーブメントのヒミツ (2016/07/23)
- パターン・ランゲージによる形式知 (2014/08/01)