読書は学問だったのか。

 「フォーカス・リーディング」を先日紹介しましたが、その中の参考文献にもなっている「本を読む本」を読んでみました。これは速読関連の記事を紹介したkendenさんのブログをきかっけに手に取った一冊です。これを読んだ感想は、

 「読書って、学問だったんだ。」

 という発見です。「速読」関連の書籍では、主に本をいかに速く読めるかという方法に着目した内容がほとんどだと思いますが、本書では方法ではなくて、「読書」をシステマチックに技術論として述べています。「読書とは本を読むことで、それは誰かに習うものではない」という私の先入観を大きく覆してくれました。その技術論について簡単に紹介します。

本を読む本 (講談社学術文庫)本を読む本 (講談社学術文庫)
(1997/10)
モーティマー・J. アドラーC.V. ドーレン

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<積極的読書>
 積極的読書が良い読書。読書に払う努力が大きいほど良い読み手。書くこと、話すことが積極的、読むこと、聞くことが受動的と取られがちですが、そうではありません。キャッチボールのキャッチャーと例えています。キャッチャーも積極的にボールをつかむ必要がありますよね。ただ、キャッチボールと違うのは、ボールに形がないのが読書。

 なるほど。読書は積極的な行為なんですね。本から何かを得る。つまり見えないボールをキャッチするということ。

<読書の技術レベル>
第1レベル 初級読書 文脈を捉える基本レベル
第2レベル 点検読書 組織的な拾い読み、下読み
第3レベル 分析読書 価値ある本をじっくりと読む
第4レベル シントピカル読書 一つの主題について複数の本を読む

 このような4レベルについて紹介されています。特に第2、第3レベルが重要です。そのトピックをちょっと紹介します。

<第2レベル 点検読書>
 目的は入念に読む価値があるかを調べること。これにより価値ありと判断できれば、第3レベルの分析読書へ進みます。そうでなければ、次の本を探しましょう。
 この点検読書はフォーカス・リーディングでいう「下読み」です。本の概要をつかむことが目的となるため、スピード重視でさらっと目次や重要なパラグラフをかいつまんで読みます。最後の数ページを読むのがポイント。著者はかならず最後に自分の仕事の新しさ、重要さを要約するそうです。

 Try50でフォーカス・リーディングの実践を宣言しましたが、本書の下読みには約4日かかっちゃいました。そして本読みは1日。結構難しい内容なので、なかなかさらっと読み流せませんでした。これでは「点検読書」になっていませんね。ただし、下読みのおかげで、今日の本読みは非常に読み安く感じました。これからも下読みを訓練していきたいと思います。

<第3レベル 分析読書>
 本は一軒の家。部屋が相互につながりを持つ。良い本は良い家と同じとあります。全体の構造を理解し、本をじっくり読む方法が詳しく説明されています。かなり理想論であって、これを実践するのはちょっと困難のような気がします。それでもここまで実践できれば、得るものは最大限に引き出されるように感じました。
 また、「批評をして初めて、積極的読書は完了する」とあります。内容をしっかり把握した上で、共感するのか反論するのか、保留するのかを判断する。

 ちょっと「しっかり理解」に自信がもてませんが今後もブログで書評を継続していきたいと思います。

<日本人の読書(訳者あとがき)>
 日本の読書技術への関心は薄い。見よう見まねで本を読んできた。読書の仕方は考えない。日本人の読書は求道的、人生的だった。宗教の代用。
 近年の教育の普及により、情報処理としての読書が注目されてきた。新しい知的読書へ向かうためにこの読書技術が必要。

 あとがきの内容にとても共感しました。確かに「読書」を習ったことはありませんでした。学問として早いうちに勉強しておくことが非常に有効だと思います。もっと早くこの本に出会っていれば良かったと思いました。

Task9:自分にあった読書術を構築する
すぐれた読書家はその本にふさわしい読み方を見つけ、読書の技術を使い分けること.

復習 教訓9:フォーカス・リーディングはスポーツだ.
復習 Try50:TPOを設定した読書を実践する
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コメント

リンクありがとうございます!

ご紹介いただきうれしいです!
多ぁ忙さんの記事を読んで、
この本の内容を再確認できました。
私も、点検読書(下読み)を訓練中です。

2008/11/16 (Sun) 20:28 | kenden #- | URL | 編集
kendenさん、コメントありがとうございます

「下読み」なかなか難しいんですよね。内容にはまらないことって以外とできないんです。でも本を2回以上読むことはとても有効なことだと実感しました。私も訓練続けていきたいです。お互いがんばりましょう。

2008/11/16 (Sun) 22:22 | 多ぁ忙 #TZpNm4HA | URL | 編集

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